2016/01/27
momonews
2016/10/18 更新
お弁当女子から注目を集めている曲げわっぱの弁当箱。曲げわっぱの弁当箱に詰められたおかずは、魔法の様に美味しくに見える!とSNSやインスタグラムで話題になっています。日本の伝統工芸品であり、優れた性能をもった曲げわっぱの弁当箱。その魅力を紹介します。
曲げわっぱとは、杉やヒノキ等の薄板を曲げて作られる円筒形の箱のことでで、主に米びつや弁当箱として使われています。
青森県のひばの曲物、静岡県の井川メンパ、長野県の木曽メンパ、三重県の尾鷲わっぱ、福岡県の博多曲物と、各地で曲げわっぱが職人の手により作られており、特に有名なのは、秋田県の大館曲げわっぱで伝統工芸品として指定されています。
古くは、奈良時代にきこりが杉の生木を曲げて、桜皮で縫い止めた弁当箱をつくったのが曲げわっぱの始まりだと言われています。
特に有名な秋田の大館曲げわっぱは、今から400年前に武士の内職として生産が盛んになり、製品は酒田・新潟・関東などへ運ばれました。
近代からは、プラスチック製品の出回り等で生産が落ち込みましたが、昭和55年に伝統工芸品として指定を受け、現在の本物志向への高まりにより多くの人から愛されています。
曲げわっぱの弁当箱は優れた調湿性を持ち、お弁当の様に作ってから食べるまで時間が経つ場合でも美味しさを保ってくれます。
材質の杉やヒノキが呼吸をしているため、ご飯から出る余分な水分を吸ってくれて、ご飯が傷みにくくなり、乾燥している時は、弁当箱の中を保湿してご飯が固まりにくくしてくれます。
昔から曲げわっぱは米びつとして使用されてきており、ご飯を本当に美味しく保ってくれるのです。
曲げわっぱの弁当箱は、杉やヒノキの天然素材を使用しているので、微かに香る木の芳香がプラスチックの弁当箱には出せない特別な味のお弁当にしてくれます。
また、杉やヒノキには殺菌作用があり、時間が経っても安心して食べられます。
曲げわっぱの弁当箱は均一に整った木目と桜皮のアクセントのシンプルで美しいデザインになっています。
色も優しく主張しないので、お弁当の中身が際立って見えてとても美味しそうに見えます。
お弁当を包む風呂敷とも相性が良く、素敵なランチョンマットの様に見せることもできます。
SNSやインスタグラムで話題となっている曲げわっぱの弁当箱は、色とりどりでアートを見ている気分になります。
皆さんの美味しそうな曲げわっぱに彩られた作品を少しのぞいてみましょう。
ご飯の上に乗っているのは牛しぐれだそうです。人参、レンコン、紫キャベツ、ズッキーニ、トマト、春菊とお野菜も豊富に入っていて美味しそうです。
お弁当箱からスナップエンドウが飛び出している、立体感溢れるインスタグラムです。
曲げわっぱは奥行きもあり、こういった迫力のあるお弁当にもできるんですね。
曲げわっぱの弁当箱におにぎりを詰めると一気に行楽気分になりますね。見ているだけで、遠足に出かけたくなるお弁当です。
梅の形の曲げわっぱの弁当箱を使った、最早、風格すら感じさせる和のテイストのインスタグラムです。
漆塗りの曲げわっぱの弁当箱は深い味わいが感じられて、お弁当男子にぴったりですね。
曲げわっぱの弁当箱は、天然素材を使っているので大切に使ってあげてください。大事に使うと10年くらい使い続けることもできるので、これから紹介するいくつかのことをきちんと守りましょう。
曲げわっぱの弁当箱は、薄木でできているので、軽く持ち運びに便利ですが、その分、衝撃に弱く、落としたりすると欠けたり、ひびが入ったりするので注意が必要です。
また、重いものを載せたり、冷蔵庫に入れるのも変形の原因になります。
乾燥した状態の弁当箱に、ご飯やおかずを詰めると、こびりつきやシミの原因になってしまいます。使い始めは、表面をさっと水で濡らし、乾燥した布巾で軽く拭いて、弁当箱に水の膜を張るとこびりつきやシミを防ぐことができます。
曲げわっぱの弁当箱は、油を吸ったり、調味料が染み込んでシミができやすい性質があります。
油のあるものはキッチンペーパーで油を吸い取ったり、水分があるものはおかずカップにいれたり、スパゲッティ―やオムライス等を入れたい場合は、下にオーブンシートを敷く等、おかずの詰め方を工夫するようにして下さい。
①弁当箱に60℃くらいのお湯か水を注いで、汚れを浮かせます。(長時間浸けたままにしないようにする。)
その後、軽くタワシで洗い流します。
②研磨剤の入ったクレンザーとタワシで表面を磨くようにして洗います。(重曹、漂白剤、中性洗剤は木を痛めてしまうので使用しないで下さい。)
③洗った後は十分にすすぎます。乾燥を促すためにお湯ですすぐことも有効です。
乾いた布巾で水分を吸い取って、完全に乾くまで乾燥させます。
曲げわっぱの弁当箱を完全に乾燥させるのには、1日以上かかりますので、1日置きに使用するか、二つ用意して交互に使うことをお勧めします。
十分に乾燥させず連続使用した場合、黒ずみの原因になってしまいます。
黒ずみは、杉が持つ鉄分のタンニンが、ご飯やおかずのでんぷん質と反応してしまうことでできます。黒ずみは体に害がありませんが、気になる方は次の方法を試してみてください。
・水:酢の割合が1:1の酢水に30分程度付けて洗い流す。
それでも取れない場合は、目の細かいサンドペーパーで擦り取ると良いでしょう。
曲げわっぱの弁当箱は、ご飯を美味しく保ってくれ、木の香りと殺菌作用があり、おかずを美味しく見せてくれる凄い弁当箱です。
これを機に素敵なお弁当ライフを楽しんでみてはいかがでしょう。
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