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    スキレットを使いこなすために!知っておきたいシーズニングのこと

    「ニトスキ」の愛称でもおなじみのスキレット。使用前に「シーズニング」という下準備がとても大切だということをご存知でしょうか?ちょっと面倒なシーズニングですが、自分ですれば愛着がわくこと間違いなしです。スキレットの上手なシーズニング方法をご紹介します。

    スキレットって何?

    おしゃれな主婦の間で人気のスキレット。NHKの情報番組でも紹介されました。

    スキレットというのは鉄製のフライパンのことを言って、言うならばダッチオーブンのフライパン版です。

    出典:http://camp-in-japan.com

    スキレットとは、キャスト・アイアン(鋳鉄)製のフライパンのこと。
    アウトドア愛好者の中で利用者も多いスキレットは、世界中のキッチン、レストランなど、たくさんの人に愛されているフライパンです。

    出典:http://jo-shiki.com

    スキレットはもともとキャンプ用の調理器具でした。日常使いアイテムとしてのブームの火付け役は、高品質・低価格でおなじみの「ニトリ」。使い勝手の良さと小ぶりな丸いフォルムのかわいさが評判となり、「ニトスキ」という愛称も生まれました。店舗によっては入荷待ちとなるほどの人気ぶりです。

    ニトリの「ニトスキ」 スキレット鍋15cm

    ニトリの「ニトスキ」 スキレット鍋19cm

    かわいいだけじゃないんです!スキレットの実力

    スキレットは分厚い鋳鉄製のフライパンです。そのためこんなメリットがあります。

    蓄熱性に優れ、食材にじっくり火を通すことができる

    まんべんなくじっくりと加熱することができるため、スキレットを使うだけで料理が美味しくなります。

    用途が広い

    スキレットで作るスモークオイスター

    焼く・炒めるといったフライパンが得意とする調理はもちろんのこと、蒸したり煮たり、燻したりもOK。
    圧力鍋のような使い方や無水調理もできます。

    そのまま食卓に出してもオシャレ

    カフェメニューのような雰囲気を演出できます。
    スキレット自身が冷めにくいので、食卓でもアツアツを保つことができます。

    オーブンでも使える

    取っ手も鋳鉄製なので、そのままオーブンに入れることができます。

    大事なスキレットを長く使うために…“シーズニング”について

    スキレットの素材である鋳鉄は、鉄を主成分とする合金です。したがって水分が中に入るとさびてしまいます。お気に入りのスキレットを長持ちさせるためには、「シーズニング」と呼ばれる処理が欠かせません。

    こうなってからでは遅いですよね。

    シーズニングとは?

    慣らすこと。特に、紙や木材などを伸縮防止のため、室内の湿度に慣らすこと。また、鉄製の鍋を使い始める際に、油に慣らすこと。

    出典:https://kotobank.jp

    スキレット内部に水が入るのを防ぐため、表面を油の膜でコーティングするのがシーズニングです。

    スキレットを使い始める前に欠かせないシーズニングですが、手順は少々面倒。高温の鍋を扱うので注意も必要です。アウトドア用品の老舗メーカー「LODGE」からシーズニング済みのスキレットが販売されていますので、ご自分で行うのが不安な方はこちらを購入するのもいいでしょう。

    「LODGE ロジック スキレット10 1/4インチ」本体と専用フタ

    ですが、先にご紹介した「ニトスキ」や、シーズニングが済んでいないスキレットを購入したい方は、調理に使用する前に、次にご紹介するような方法で必ずシーズニングを行ってください。

    【シーズニングの下準備】必要な道具を揃える

    ◎皮手袋 または ハンドルカバー
    ◎柄のついたたわし(熱いスキレットを洗うため、柄が付いたものが安心です)
    ◎オリーブオイル
    ◎くず野菜

    シーズニング中の注意点

    ◎シーズニング中のスキレットは高温になります。皮手袋やハンドルカバーを付け、長く持たないように気をつけましょう。
    ◎熱したスキレットを急激に冷やすと割れることがあります。水にさらす際は充分に冷やしてください。

    【シーズニング工程①】食器用洗剤とたわしでスキレットを洗う

    購入したばかりのスキレットにはさび止めのワックスやニスが付いていますので、たわしでよく洗って落とします。
    さび防止のため、洗い終わったらすぐに次の作業に移ります。

    【シーズニング工程②】水を入れて沸騰させる

    スキレットの半分ほどの高さまで水を入れ、沸騰したら湯を捨てます。

    【シーズニング工程③】空焚きをする

    コンロの火があたるようにスキレットの位置を動かしながら、全体を満遍なく焼きます。
    スキレットの表面が白っぽくなるのが焼付け完了のサイン。
    煙が出るので換気扇を回すのを忘れずに!

    持ち手部分もしっかりと焼き付けます。

    左側は焼付け前のスキレット。右側は焼付け後です。
    全体が白っぽく変わっています。

    【シーズニング工程③】オリーブオイルを塗る

    この作業は、手で触れる程度までスキレットが冷めたのを確認してから行いましょう。
    オリーブオイルを、表面・裏側・持ち手部分の全面に塗ります。

    【シーズニング工程④】再度スキレットを焼く

    オリーブオイルを塗ってあるので煙がたくさん出ますが心配ありません。1回目と同じようにスキレットを動かしながら、下の画像の色になるまで全体を焼き付けます。

    スキレット左側(注ぎ口付近)の色になれば焼き付けOKです。

    【シーズニング工程⑤】③~④を繰り返す

    スキレットが冷めたら再度オリーブオイルを塗り、焼き付けます。これを3~5回繰り返します。

    【シーズニング工程⑥】油を多めにひき、くず野菜を炒める

    くず野菜でスキレットの表面をこするように炒めます。野菜に焦げ目が付くまで炒めたら捨て、スキレットを冷まします。

    このくらい焦げ目が付くまで炒めます。

    【シーズニング工程⑦】冷めたスキレットに水を入れ、沸騰させる

    スキレットが冷めているのをよく確認したら水を入れて火にかけます。

    【シーズニング工程⑧】湯が温かいうちにたわしで洗う

    やけどを防ぐため、柄の付いたたわしを使いましょう。

    【シーズニング工程⑨】再度火にかけ、水分を完全に飛ばす

    次の工程で油を塗る前に、しっかり乾かします。

    【シーズニング工程⑩】スキレットが冷めたらオリーブオイルを薄く塗る

    これでシーズニング完了です!

    シーズニング前後のスキレットの違い

    左下:シーズニング前のスキレット 右下:シーズニング後 上:使い込んだスキレット

    油がなじんでいく様子がはっきりと分かります。

    調理後のお手入れ方法

    せっかくシーズニングで油を張ったので、基本的には洗剤を使わずに洗います。焦げ付きはスクレーパーなどで落とし、湯とたわしで洗ってください。
    洗い終わったら火にかけて充分に水分を飛ばし、キッチンペーパーなどで油をなじませます。

    ロッジ キャストアイアン お手入れの方法

    軽快な音楽とともに、使用後のお手入れ方法が詳しく紹介されています。

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